静かな店内で温かい飲み物と居心地の良い時間を提供するノベルゲーム、『Coffee Talk』のプレイ日記。今日は営業 2 日目の後半!いつもの常連客との会話が落ち着いて新商品の試作をしていたところに、新しくお客さんがやってきた!
前回の記事はこちら。
久しぶりとはじめまして
タイプの違う男性が 2 人でやってきた。わたしがガラさんと呼ぶのは、右側に座っているあごひげが豊かな男性のほうだ。左側の人は初めましての様子。ガラさんは生姜入りのコーヒーを注文してきた。コーヒーに生姜ってあうのか……?と思いながら恐る恐る作ってみた。
作ってみたらなんか商品名みたいなの出てきたから、実際にある飲み方なんだろう。ジャヒ・トゥブルックという名前のドリンクが出来た。ご新規さんも同じものを飲んでみるとのことだったので、同じように作って出してあげた。どうやらお気に召したらしい。ほっと一安心。味の想像がつかないけど美味しいのかなぁ。
二人の話を聞いていると、このカフェがある場所は昔バーだったみたい。カフェは 6 年前に始めたとゲーム内のわたしが言う。ここで名前を教えてもらったけど、彼の名前はハイドというらしい。格好いい名前ですね、なんか音楽とかやってます?
ハイドさんは数十年前まではこの街に住んでいて、その後ロスへ。そしてまたここ、シアトルへ戻ってきたという。仕事の都合で、数週間は滞在する予定だとか。へ~。わたしは出張とか転勤とかと無縁の人生を送ってきたので、面白そうだなと軽率に思ってしまうんだけど、実際に体験したら大変なんだろうなぁ。
そしてハイドさん既婚者らしい。なんかちょっと意外だわ。そして吸血鬼らしい。ガラさんは人狼みたい。はぁ~!普通の人間に見えるけど、確かに言われてみれば傷だらけだし狼っぽいヒゲしてるもんな。二人は知り合って 60 年くらいの付き合いらしく、とてもリラックスして話しているのがめちゃくちゃいいなと思いながら話を聞いていた。
60 年の付き合いってものすごいな。彼らにとっては最近のことみたいな言い方だったけど。吸血鬼が長生きなのはなんとなくわかるけど、人狼も長生きするのか。平均寿命どれくらいなんだろう。
健康に気を使う吸血鬼
ガラさんは病院で医療事務の仕事をしているらしい。そういえば今朝の新聞で、新種のウイルスがどうのって見たな。あれのせいで病院がとても混んでいるのだという。もっとも、病院に来る人の半数は被害妄想で、実際にウイルスに侵されている患者はそんなに居ないらしいけど。
ハイドさんは今でも病院は合法血液を売っているのかとガラさんに問いかける。吸血鬼向けのそういうのがあるのか……。今は、血液販売アプリを通して注文すれば、血液を買うために病院に出向く必要がないのだという。ハイテクだ!
ハイドさんはヴィーガン生活を試していると言っていた。彼の言うヴィーガンというのは、生き血を飲まない代わりに、合成血液というのを飲む生活のことを言うらしい。科学者たちが、本物の血を使わずに吸血鬼たちの渇きを潤す合成血液を精製しているのだという。一体何から出来てるんだろう。ちょっとこわいわね……。
合成血液は、本物の血の味にまぁまぁ近い味がするのだという。でも値段が高い。でもいずれは誰でも買える値段になるだろうとハイドさんは言っていた。そうなったら食事の選択肢が増えていいね。その合成血液をなにか別の飲み物と混ぜて飲んだら美味しく感じるんじゃないか、と提案してみた。
例えばコーヒーに混ぜてみるとか。悪い考えじゃなさそうだけど、そんなことしたら常連客が去っていくと言われてしまった。全部のコーヒーに混ぜるつもりはないけど、確かに嫌なお客さんもいるかもね。
人狼の試行錯誤
飲み物の話から、ガラさんに毎月訪れる狼への変身を抑える薬の話になった。色々な素材を試して、自分にあうものを探しているようだ。彼の体には、生姜とカフェインを一定の割合で混ぜたものが合いそうだというところまで来ているらしい。
市販の抗変身薬というものもあるみたいだけど、それは一般的な薬で、個人に合った特効薬を見つけないといけないのだという。ロキソニンみたいなもんかな……。
ハイドさんが何かから得た知識によると、人狼は溢れ出る凶暴性を SM プレイのようなもので鎮めることもある……とか……?それを聞いたガラさんは、そんなのはアダルトビデオの中だけだと笑った。ハイドさんにそういう趣味があっても恥じることはないけど、もし違うなら騙されたんだと穏やかに言っていた。
なんかこう、お互いの趣味を否定しないのってめちゃくちゃ大事よな……。さすが、60 年近く付き合ってきただけある。お互いがお互いを尊敬し合ってないとこんなに長く付き合えないよ。ベタベタするだけじゃない交友関係、めちゃくちゃいい。大事にした方がいい……。
ガラさんの特効薬になりそうなのは生姜と、軽めのカフェインじゃないかと言っていた。今日は紅茶が入ってきていないから、今度来てくれたときに生姜入りの紅茶を淹れてあげよう。
そんな話をしていたら、ガラさんのスマホに着信があった。急患が運ばれてきて、病院へ向かわないといけなくなってしまったらしい。いいタイミングなのでハイドさんも帰ることにしたようだった。ロスへ帰る前にもう一度寄ってくれるそうだ。楽しみ。今度は彼の仕事の話とか、結婚相手の話とか聞きたいな。野暮かな。
さいごに
隅のテーブルで話を聞いていたフレイヤも、あの二人の素晴らしい友情を目にして喜んでいたようだった。彼女の場合は小説のネタが増えたことも関係していそうだったけど。明日も来ると言い残して、フレイヤも帰っていった。いい時間だし、今日はもう店じまいにしよう。
つづく